虫歯を削ってクラウン(被せ物)やブリッジを入れたり、失ってしまった歯を入れ歯などの人工歯で補うことを補綴(ほてつ)治療と言います。
この補綴治療でよく起こるのが「せっかく治療したクラウンやブリッジが取れてしまった」「虫歯を削ったのに、また同じところが虫歯になってしまった」といったトラブルです。
これらの原因は、歯と補綴物が、精密に、正確にフィットしていないことにあります。
なぜ今まで精密にフィットする補綴治療が行われなかったのか…それは、肉眼では「見る」力に限界があるからです。
暗くて狭いお口の中の治療はほとんどが手探りで行われます。その状態で歯と補綴物のすき間などを正確に確認することは難しく、結果、削った歯と補綴物のわずかなすき間から細菌が侵入してしまいます。そして被せた歯の内側で細菌が繁殖し、気づいたら虫歯が更に進行している…という事態に陥ってしまうのです。
マイクロスコープでは、肉眼の約20倍の倍率で拡大することで患部を削る量も必要最小限まで抑えられます。
さらに、表面が滑らかになるように削ることで、出来るだけ補綴物とのすき間が生じないようにできます。
その削った箇所に合わせて正確な歯型をとり、補綴物を作る際もマイクロスコープを用いて、精密に作り上げます。
そうして出来た補綴物を被せる際も、もちろんマイクロスコープで確認しながら被せることで、寸分の狂いもなくぴったりと合わせることが出来るのです。
こうして正確にフィットさせる補綴治療を行えば、削った歯と補綴物のすき間から細菌が侵入することを防げるため、健康な状態を保って虫歯の再発防止に大いに役立つのです。
コンピュータによって、より精度の高いセラミックの補綴物で治療することも可能です。
詰め物や被せ物をその場で設計、加工するため仮歯が不要で、症状により異なりますが通院1日・最短1時間での治療も可能です。
生体親和性の高い新セラミックは、耐久性に非常に優れており、金属アレルギーの心配もないため、安心・安全で身体にやさしい素材です。
microscope treatment